車のエンジンオイルについて

エンジンオイルはエンジンの潤滑・冷却・防錆を担う重要な要素です。エンジンを長持ちさせるためには適切なオイル管理が必要になります。

エンジンオイルの働き

まず初めにエンジンオイルの働きについて説明します。

潤滑

エンジンは車で一番稼動部の多い箇所です。車のエンジンは常に1分間に1000回転から1500回転、軽自動車なら3000回転近く動いています。エンジンオイルは一般的なレシプロエンジンであれば、ピストンとシリンダーの間にオイル膜を作り、潤滑油となり磨耗を防ぎます。

冷却

燃焼室は1200℃から2000℃ほどにもなります。エンジンオイルがエンジン内を循環することで冷却を行い溶解やノッキングを防いでいます。

防錆

オイル膜により防錆効果があります。また、燃焼室から出たカーボンをオイルが吸収し、エンジン内をクリーンに保ちます。エンジンオイル自体も高温にさらされ、カーボンが溜まり劣化するので定期的な交換が必要となります。

エンジンオイルの品質を決める項目

エンジンオイルは値段も種類もピンきりですが、規格によって品質が大別されています。

API規格

エンジンオイルの品質はAPI規格によって分類されています。現在店頭に並んでいるエンジンオイルは主に以下の3つです。

SL:エンジンメーカー推薦下で運転される2001年以降のガソリン車に適用。SJの最低性能基準を上回る性能を有し、高温時におけるオイルの耐久性能・清浄性能・酸化安定性を向上すると共に、厳しいオイル揮発試験に合格した環境対策規格。

SM:SL規格よりも、省燃費性能の向上、有害な排気ガスの低減、エンジンオイルの耐久性を向上させた環境対応オイル。またこれまで試験の無かった劣化油の低温粘度を計る試験が追加され、低温流動性、酸化劣化に優れたベースオイルを使用する必要がある。

SN:これまで一番厳しい規格であったSM規格よりも、省燃費性能、オイル耐久性、触媒システム保護性能の改善が求められる。省燃費性能はSM規格対比0.5%以上の改善。オイル耐久性はデポジットの発生をSM規格対比14%以上改善。触媒システム保護性能の改善は触媒に悪影響を与えるリンの蒸発を20%までに抑制することが求められる。

エンジンオイル規格(API)

現在、SNが最上級グレードです。

ベースオイル

品質を決める要素としてベースオイルの分類があります。

鉱物油
鉱物から蒸留生成したオイル。非常に安価です。

部分合成油
鉱物油をベースに化学合成油をブレンドして性能向上を図ったオイル。鉱物油より少し高価です。

100%化学合成油
100%化学合成によって生成された高品質なオイル。桁が一つ違います。。

全合成油
100%化学合成油と混同しがちですが、厳密には違います。全合成油は鉱物油を元に化学処理を施して性能を向上させているオイルです。性能は高いですが、成分自体を化学合成している100%化学合成油には敵いません。しかし性能の割りに値段はお手ごろです。

オイル粘度

オイルを選択する要素としてオイルの粘度があります。これは車によって指定が違いますのでよく調べましょう。最近の低燃費車は0W-20などを使っていますが、ターボ車や高排気量の車は5W-30や5W-40などが指定されていることが多いです。数字が大きくなるほど粘度が高く(硬い)オイルを意味します。粘度が高いオイルは、エンジン保護性能が高まる反面、燃費が悪くなる傾向があります。そのため車に合わせて適切なオイルを選択しましょう。

5W-30の5WはWinterを示し、低温度時の粘度を表します。ハイフン後の30という数字は通常温度時の粘度を示しています。一昔前のオイルは数字が一つしかなく、冬場と夏場で異なる粘度のオイルを交換する必要がありました。現在は5W-30というようなオールシーズンオイルが標準となっていますので季節とエンジンオイルを気にする必要がなくなりました。

エンジンオイルの選び方

まず、粘度は基本的に車に合ったものを選択するようにしましょう。あとは走行の仕方とサイフの問題です。100%化学合成油は非常に高価ですが、品質はトップクラスです。サーキットでスポーツ走行をするのならこれを選びましょう。町乗りしかしないのであれば正直無駄です。個人的なオススメとしては全合成のSNのオイルです。価格と性能のバランスがよく、少ない出費でエンジンの延命が期待できます。

スタンドやディーラー、カー用品店に言われるがまま選ばされるのではなく、自分で知識を持って適切なオイルを選び、マメに交換しましょう。

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