寿命が通貨だとしたら?映画「IN TIME」が格差社会を表してて面白い

2011年に公開された映画「IN TIME」、SFながらも設定は非常にリアルで資本主義経済での格差社会がよく表されています。この映画の設定は、人類は遺伝子操作によって25歳で老化が止まるようになった世界での話。

老けない代わりに25歳になると左腕の”時計”が動き出し、残りの時間=寿命を刻み始める。この時間は、端末や握手で用意にやり取りができることから、この世界では通貨として取引されている。富裕層は永遠の命を持ち、貧困層は文字通りその日暮らしをしている。

ここからネタバレありなのでご注意を。

主人公はスラム街のアパートで母親と二人暮らしをしている青年ウィル・サラス。
ある日、スラム街のバーにハミルトンという富豪が現れる。

ハミルトンは1世紀もの時間を持っていた為、ギャング達に目を付けられる。ギャングに襲われそうなところを主人公が助け、廃墟にかくまうと、ハミルトンは自殺願望と世の中の歪みを主人公に話す。
「少数が不死で居るため多くが死ぬ。人が増えすぎたらどうなる?なぜスラムでは税金と物価が同時に上がるのか?確実に人が死ぬようにだ。」
人口が増えると物と時間の消費も増えるため、人口が増えるという事は各人の利鞘が減るということになる。マルサスの人口論に通じる理論です。そして、少数が不死で居るために、”タイムゾーン”と呼ばれる関所を設けて所得の格差を区別し、末端の貧困層から時間を搾取するという手段をとっているという現実。

ハミルトンはウィルが寝ている間に1世紀もの時間を託して自ら命を絶つ。

一方母は、50歳の誕生日を祝ってくれる息子に会うべくバスに乗ろうとするが、バスの料金が値上げされていた。仕方なく自宅まで走るが、息子の目の前で時間切れになってしまう。

母の死もあり、世の中に対する不満が積もったウィルはハミルトンから受け取った1世紀を元手に、富裕層が生活するゾーン:ニューグリニッチへ向かう。

ギャンブルの才能があったウィルはカジノで荒稼ぎをする。そこで出会ったのが銀行家のワイスと娘のシルビア。

ワイスは格差についてダーウィンの自然選択説の概念を主張する。
もちろん”不公平だ”という者もいる。だが不滅の命は人類の進化では?そして進化は常に不公平だ。”適者生存”だよ。ダーウィン的資本主義だ。”自然選択説”

1100年もの時間を手に入れたウィルだったが、ハミルトンへの強盗容疑を掛けられていた為、タイムキーパーに逮捕され時間を押収されてしまう。取調べ中にシルビアを人質に取り、スラム街へ逃げ出す。

自らの待遇に疑問を持ち、スラムの人たちを羨んでいたシルビアはウィルと行動を共にするうちにウィルの思想に共鳴していく。ウィルとシルビアはワイスの銀行や着服している福祉施設を襲撃し、貧しい人たちに時間をばら撒く。

主人公達の運命はどうなるのか!?というところなんですが、ものすごく面白かった。

ある意味我々は労働で時間を切り売りして貨幣を得ていることから、劇中の世界のリアリティが高く共感できる部分が多かった。劇中の彼らは時間が無ければ死ぬが、現実の我々は貨幣が無ければ死ぬこともある。富裕層は永遠の命を持ち、貧困層はその日暮らしというのも実にその通り表されているなと思った。

ちなみに現実世界でも「タイムバンク」というサービスによって時間の売買は可能です。寿命には影響しませんのでご安心を。

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